

PRODUCT STORY

伝統とテロワールの深い関係
かりんやべっこう飴を思わせる、やわらかな甘み。ニッキやオークのスパイシーさが重なり合い、どこか和の趣を感じさせるその味わいは、1957年に2代目・小正嘉之助が開発した、樽貯蔵焼酎「メローコヅル」と深い関係があります。
焼酎の価値を高めたい__。そんな想いから、嘉之助は国内外の蒸留技術を学び、日本で初めて米焼酎をオーク樽で6年間熟成させた「メローコヅル」を世に送り出しました。伝統に挑むその姿勢には、多くの反発もありましたが、彼は決して諦めることはありませんでした。
そして2017年。60年の時を経て、4代目・芳嗣が祖父の志を受け継ぎ、「メローコヅル」の熟成に使用された樽をリチャーリング(焼き直し)した「焼酎リチャー樽」をキーモルトに、ウイスキー造りをスタート。その個性を最大限に引き出すため、複数の原酒を丁寧にヴァッティングし、エレガントな「和」の甘みを持つシングルモルトを造り上げました。
ほのかに感じる塩味とうまみは、海沿いの熟成庫に吹く潮風がもたらしたもの。
世代を超えた挑戦と、鹿児島・日置の豊かな風土によって、唯一無二のKANOSUKEの味わいが誕生しました。

エレガントな「和」の甘やかさ。
KANOSUKEを象徴する「甘やかさ」は、繊細で丁寧なもろみ造りから生まれます。
明るく澄んだ麦汁がもたらす華やかなフルーティーさに、長時間発酵によって育まれたまろやかでクリーミーなニュアンスが重なり合い、もろみ全体に上品で奥行きのある甘みをもたらしていきます。
クラフト蒸留所としては珍しい、形状の異なる3基のポットスチルを使い分けることで、多彩な原酒の表情を実現。
さらに、伝統的なスコッチウイスキーの製法で用いられるワームタブ式(蛇管)冷却装置を備えることで、 蒸留直後から、豊かな香りとリッチな余韻をもつ原酒が生まれます。
そして、「メローコヅル」で長年培われた樽熟成の技。
それらの知見を余すことなく活かし、KANOSUKEならではのメローで優雅な味わいが完成するのです。